十二国記 その3 3月25日2021
こんにちは皆さん。
趣味文化研究第1班、班長のHJです。前回、前々回に続いての「十二国記」の読後感想です。
新潮文庫のでの10シリーズ(全15冊)ありますが、2冊は、短編集です。
「丕緒(ひしょ)の鳥」と「華胥(かしょ)の幽夢(ゆめ)」です。
「丕緒の鳥」には、「丕緒の鳥、落照の獄、青条の蘭、風信」が、「華胥の幽夢」には、「冬栄、乗月、書簡、華胥、帰山」が、それぞれ収められており、本編のや裏話(丕緒の鳥、冬栄、乗月、書簡、帰山)があったり、別の国(既出の国もあるが)の物語(落照の獄、青条の蘭、風信、華胥)だったり、これまた面白く読めるのです。
もちろん、同じ設定の中のお話しなのですから、多少は関連して来るわけですが、主題(テーマ)は、短編以外の本編では、国王・女王、麒麟たちの奮闘、苦難が書かれているのに対して、短編集では、脇役の「半獣の楽俊」のお話し(書簡)、既出の王達の裏話的お話し(帰山)とか、今までの物語の後日譚(冬栄・乗月・書簡もかな)、全くの一般庶民、役所の官吏も含めての苦悩、奮闘が展開されているところが、本編とはまた違った面白さのあるところです。
この読後感想を書くにあたって、各本の「解説」 も読むわけですが、やはり様々な捉え方があって、雑学的な情報を教えてくれるので、大いに参考になりました。(私のブログなので、私の上から目線、f(^^)vエッヘッヘ〜)
この作品に魅了されながら、涙がちょちょぎれさせられているにも関わらず、あえて辛口の批評?...読後感想を述べさせていただきます。感性は、十人十色ですので。
で、一番に感じる事は、全体的に、泥臭いのです。なぜか、爽やかさ?清々しさ?がないのです。なんでだろう?苦労や理不尽が、多すぎるからだろうか? 全て「叩き上げ」的努力の積み重ねだからだろうか?死んでいく人の先が、書かれていないからだろうか?なぜか、無念さが残るのだ。それゆえ、生きて喜びを得る、あるいは、与える事の重要性を説いているのかもしれないが。苦労、苦難の果ての勝利と栄光は、HAPPY ENDの常道ですけどね。難しい漢字が多いからかな?
それだけでなく、もっと重要な点が、あるんです。(これは、私だけかもしれないですが)前回にも書いた事ですが、「男女の性愛的関係がない」っていう部分です。この小説の最高にして最大の現実世界と違う点が、この部分です(と、私は、思ってる)。あえて、人間関係の根幹の根幹に関わる部分を削除しておいて、別の主題を引き立たせる事を目指した、と言えなくもないですが、とにかく強烈な設定でした。普通の小説、ファンタジーにせよ、SFにせよ、推理小説にせよ、なんにせよ...。
このことについては、男性的な観点、感性、感覚と女性的観点、感性、感覚は、異なると思います。男性と女性は、違いますから。もちろん、人間としては、同一、同等、同権ではあるのですが、やはり違う別物の生物の気がします、異性は。それゆえに、関心があり、問題が発生し、物語ができる。男女間の愛は、「恋愛」「恋」「憧れ」「慕う」「思慕」「思い....。たくさんの感情があります。それをあえて除く。う〜ん、強烈〜だなぁ。
義務感、使命感、責任感が、強く印象に残ります。特に、李斎(りさい)将軍や陽子女王や麒麟たちに。李斎将軍は、罹災将軍だよ全く。でも、面白いんだよね、これが、ホント。この小説が、普通の男女関係が残った物語だったら?と、思うばかりです。(これも、作者、小野不由美さんの思惑だったりして...)
さて、今回は、今月の最終木曜日です。次回は、もう新年度ですので、新たに取り組みをしたいので、「十二国記」は、とりあえずここまでにします。もっと、語りたいな〜
2021年3月26日(金)朝💦
木曜更新でしたが、大人の事情?で、次の日になっちゃいました。すいませ〜ん。って、誰も待ってないかぁ...
文責 趣味文化研究第1班 班長のHJ
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