教団X 中村文則著 読後感想 6月3日(木)2021
こんにちは皆さん。
趣味文化研究第1班、班長のHJです。
あっという間に4月が終わり、5月も終わっちゃいましたね。
せっかく「銀英伝(銀河英雄伝説)」の感想を載せるつもりが、時を逸(いっ)してしまいました。でも、その間、ほとんど小説らしき小説も読めませんでした。ホント、読書飢餓状態ですね。アニメ「本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません」を思い出してしまいます。
それでもその間には、もちろん「銀英伝外伝1〜4」田中芳樹著、「高校事変V〜Ⅷ」松岡圭祐著や「襲撃犯(Tの衝撃の改題)」安生正著とか今野敏の「潜入捜査」とかHOOVER DIGEST3号と4号とか読んではいましたが、やっぱり「12国記シリーズ」をつい読み返してしまいます。
さて、最近やっと読みたかった本の1冊、「教団X」中村文則著 2014年12月集英社より刊行日⬇️
の読後感想を書きたいと思います。
最初は、既成の、ある宗教団体の内部告発的な小説かと思いきや、イメージと全く異なってびっくりしました。仏教の一つの考え方が、ある老人の説法(教祖の奇妙な話、数回に渡って展開)の中で語られます。太平洋戦争の経験者として、また、死に際のある何かを感じた者として回想しつつ、お釈迦様についての話をします。それが、20世期後半に話題となった量子力学や不確定性理論や宇宙論に発展し、宇宙生成と発展と人間との関わり方についての話となります。また、人間の脳が、様々な現象をどう捉えるかとか、宇宙生成時からの素粒子のとの関係性とか、これはこれで面白くもあり、疑問や反問もたくさん出したいくらいです。
が、それと同時に、この「カリスマ老人の主催する会」とは別の「カルト教団X」が、セックス自由集団として暗躍します。その背後には、アフリカの古い宗教「R」が関わっていたり、国際テロ組織と関わっていたり、日本の公安が関わっていたり。日本を大混乱に巻き込もうとするテロ行為。例の「オウム真理教」を彷彿(ほうふつ)させるような組織的犯罪とカリスマ教祖。その中で四人の男女が、人生をかけた行動をとっていきます。
現代日本の国際社会からの圧力や危機管理について。マスコミやワイドショーを持って持論を展開する結果は?宗教とは?神様とは?そして人生とは?
作者は、「全ての多様性を愛する」と小説中に書かれている事は、自分の信条告白とのことで、「当時、様々に覚悟を持って書いた」と「文庫解説にかえて」に記(しる)されている。
まぁ、読まないとわからないですが、1/4は、H な話で、1/4は、宗教的な話(科学的も含む?)で、1/4は、主要登場人物の回想で、残りが日本の現状や国際情勢的な部分でしょうか。
残念ながら、本当の霊的体験(神様体験?)とはほど遠く、読んだ後には、「パラサイト・イブ」を思い出しました。これは、「ミトコンドリア」が、太古より意識をもち続け、現代において、自らを繁殖させようとして、人間をコントロールしてゆく話でしたが、今回の話の中では、「素粒子」レベルにおける「神観の構築」が、骨子となっているような感じです。そこには、「人格的な神様」は、存在せず、「秩序」や「無」の解釈を人間側から観察したゆえに「全ての多様性を愛する」と言う言葉が出てきたのだと思われます。まぁ、人間側からの解釈としては、新しい解釈として面白いものですね。
ゆえに、我々、宇宙船「地球号」札幌総合研究所の解釈は、創造主「X」から発する人間像とは何か?を主眼として考えを発表するつもりです。
いや〜小説って面白いですねf(^^)v
それぞれに、夢があり、ワクワク・ドキドキ、そして、知識の宝庫です。
もちろん、「映画」や「ドラマ」もいいですが、それはそれで、別に語りたいですね。
文責 趣味文化研究第1班 班長のHJ
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小説、漫画、アニメについて 4月1日(木)2021
こんにちは皆さん。
趣味文化研究第1班、班長のHJです。いよいよ、新年度が始まりましたね。札幌も例年になく、暖かい4月上旬です。今回は、本当は、「銀英伝」そう❣️「銀河英雄伝説」の読後感想を話してみたかったのです。でも、それは、次回から4回、4月のテーマとします。
⬆️文庫本「銀河英雄伝説」
今回は、新年度となって、気分転換。今後のさらなる構想を練りつつ、このブログ全体のテーマである、「小説」「漫画」「アニメ」について、少々お話を。
「小説」は、文字の世界。でも、それゆえに、自分の発想で、その世界を思い描けます。最初は、「世界児童文学全集」の「小公子」だったかなぁ。「シャーロック・ホームズ」「ルパン」の推理小説も好きでしたね。「森村誠一」シリーズとかもう、色々、若い時は、1万冊以上の文庫本、単行本を持ってましたね。半分以上読めなかったけど。f(^^)v
「漫画」は、キャラクターのイメージ、その漫画の世界観が、固定しているので、さらに深くその世界に入り込めます。受験生の時、ハマっちゃって💦これも、3000冊以上持ってましたね。あはは🤣
「アニメ」は、そのキャラクターに「声優」達が、生命を吹き込みます。周囲の音や切迫した状況音によって、もう自分が、その世界に入ったような感じがします。今も、観てますf(^^)v
それぞれに、夢があり、ワクワク・ドキドキ、そして、知識の宝庫です。
もちろん、「映画」や「ドラマ」もいいですが、それはそれで、別に語りたいですね。
大人の事情?で、これから先は、構築中です。f(^^)v💦
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十二国記 その3 3月25日2021
こんにちは皆さん。
趣味文化研究第1班、班長のHJです。前回、前々回に続いての「十二国記」の読後感想です。
新潮文庫のでの10シリーズ(全15冊)ありますが、2冊は、短編集です。
「丕緒(ひしょ)の鳥」と「華胥(かしょ)の幽夢(ゆめ)」です。
「丕緒の鳥」には、「丕緒の鳥、落照の獄、青条の蘭、風信」が、「華胥の幽夢」には、「冬栄、乗月、書簡、華胥、帰山」が、それぞれ収められており、本編のや裏話(丕緒の鳥、冬栄、乗月、書簡、帰山)があったり、別の国(既出の国もあるが)の物語(落照の獄、青条の蘭、風信、華胥)だったり、これまた面白く読めるのです。
もちろん、同じ設定の中のお話しなのですから、多少は関連して来るわけですが、主題(テーマ)は、短編以外の本編では、国王・女王、麒麟たちの奮闘、苦難が書かれているのに対して、短編集では、脇役の「半獣の楽俊」のお話し(書簡)、既出の王達の裏話的お話し(帰山)とか、今までの物語の後日譚(冬栄・乗月・書簡もかな)、全くの一般庶民、役所の官吏も含めての苦悩、奮闘が展開されているところが、本編とはまた違った面白さのあるところです。
この読後感想を書くにあたって、各本の「解説」 も読むわけですが、やはり様々な捉え方があって、雑学的な情報を教えてくれるので、大いに参考になりました。(私のブログなので、私の上から目線、f(^^)vエッヘッヘ〜)
この作品に魅了されながら、涙がちょちょぎれさせられているにも関わらず、あえて辛口の批評?...読後感想を述べさせていただきます。感性は、十人十色ですので。
で、一番に感じる事は、全体的に、泥臭いのです。なぜか、爽やかさ?清々しさ?がないのです。なんでだろう?苦労や理不尽が、多すぎるからだろうか? 全て「叩き上げ」的努力の積み重ねだからだろうか?死んでいく人の先が、書かれていないからだろうか?なぜか、無念さが残るのだ。それゆえ、生きて喜びを得る、あるいは、与える事の重要性を説いているのかもしれないが。苦労、苦難の果ての勝利と栄光は、HAPPY ENDの常道ですけどね。難しい漢字が多いからかな?
それだけでなく、もっと重要な点が、あるんです。(これは、私だけかもしれないですが)前回にも書いた事ですが、「男女の性愛的関係がない」っていう部分です。この小説の最高にして最大の現実世界と違う点が、この部分です(と、私は、思ってる)。あえて、人間関係の根幹の根幹に関わる部分を削除しておいて、別の主題を引き立たせる事を目指した、と言えなくもないですが、とにかく強烈な設定でした。普通の小説、ファンタジーにせよ、SFにせよ、推理小説にせよ、なんにせよ...。
このことについては、男性的な観点、感性、感覚と女性的観点、感性、感覚は、異なると思います。男性と女性は、違いますから。もちろん、人間としては、同一、同等、同権ではあるのですが、やはり違う別物の生物の気がします、異性は。それゆえに、関心があり、問題が発生し、物語ができる。男女間の愛は、「恋愛」「恋」「憧れ」「慕う」「思慕」「思い....。たくさんの感情があります。それをあえて除く。う〜ん、強烈〜だなぁ。
義務感、使命感、責任感が、強く印象に残ります。特に、李斎(りさい)将軍や陽子女王や麒麟たちに。李斎将軍は、罹災将軍だよ全く。でも、面白いんだよね、これが、ホント。この小説が、普通の男女関係が残った物語だったら?と、思うばかりです。(これも、作者、小野不由美さんの思惑だったりして...)
さて、今回は、今月の最終木曜日です。次回は、もう新年度ですので、新たに取り組みをしたいので、「十二国記」は、とりあえずここまでにします。もっと、語りたいな〜
2021年3月26日(金)朝💦
木曜更新でしたが、大人の事情?で、次の日になっちゃいました。すいませ〜ん。って、誰も待ってないかぁ...
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十二国記 その2 3月18日(木)2021
こんにちは皆さん
趣味文化研究第1班 班長のHJです。今回もまた「十二国記」です。本当は!!「別の作者」なり「別な作品」を紹介したかったのですが、どうしても「十二国記」から頭が、切り替わらなかったです。強烈な印象を残す作品だからでしょうか。
とにかく不思議な世界観なので、面白いのだと思う。霊界でもない、魔法の国でもない、独自の世界観。麒麟(キリン)は、神獣だし、妖魔という存在もある。「天の摂理」、「天の条理」、「理(ことわり)」という「絶対基準」がある。そのルール・秩序の中での生活。半獣という生き物も、重要な役割で登場させている。慶国女王「陽子」の助け手?友人?としての「楽俊」、慶国禁軍の将軍「桓魋(かんたい)」とか。「王・女王」をはじめ「麒(き)・麟(りん)」や国家中枢の人物は、「不老不死」という。「十二の国」の物語だが、この他に、世界の中心「黄海」(海とは書いてあるが実は陸地)があり、「天帝」の決めた「王・女王」を探す力を持つ「麒麟」を産み育てる「蓬廬宮(ほうろぐう)」がある。「あの世」とも違うし、「パラレルワールド」でもない全くの「異世界」「別世界」なのだ。
そして、何より気になり、物語として一番奇妙なのは、今まで記した事ではない。私個人の印象の中で、一番の衝撃点は、「男女の交わりがない」こと。これは、物語として重要な構成要素の一つでしょう。作者である「小野不由美」さんのお考えを、直接お聞きしたいものである。もちろん、「愛」はある。「国への愛」「同胞への愛」「友人への愛」「家族愛」も普通にある。そして、「夫婦の愛」も、ある。だが、それは、「強い絆」であって「男女間の肉体的性愛」ではないのである。では、どうやって、子供を生み出すのか?
夫婦が願って、それが適切なら「木」が「実」をつける。およよ。「オバQ」か?これは、ちょっと悲しいし、微妙な問題がある。男女の区別、男女の意味がないじゃん、と思う。「超時空要塞マクロス」というアニメでも異星人の「宇宙規模の男女間の争い?」があったが…。
だが、これはこれで、小説を構成する重要な部分であろう。男女の「性愛」を描く小説、アニメ、映画、DVD等が氾濫する中、安易な「男女の愛」を展開しない、あるいは、排除する。そうする事によって「別のテーマ」を強く印象づける…。
もし、「十二国記」が、この部分において、普通に書かれていたら?物語は、別な雰囲気をもった小説になるだろう、思う。「十二国記」の「不思議な世界観」は、こんなところにも出ているのだ。
次回も「十二国記」を取り上げようっと。読みつつ、書きつつ、なかなか筆が進まないけど。
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十二国記 3月11日(水)2021
こんにちは皆さん😃
今日は、東日本大震災から10年目のその日であります。そんな中、時間をさいて、ここに訪れた方に感謝いたします。しかし、これも何かの因果を感じさせますが。
さて、「読書・漫画・アニメのススメ」の時間です。私の一番好きな時間です。それゆえ、気軽に読んで、気軽に書こうと思っています。読後感想なんて、十人十色でいいでしょうから。
今日は、色々なジャンルの中からは、「読書」を取り上げます。もちろん、私の好きな本の紹介です。本の種類は、いくつかの分類法がありますね。でも、やっぱり日本の図書館の分類法が、一番ではないでしょうか。でも、そんなことは、まぁ、どうでもよくて、まずは、最近、何回も読み返している本を紹介します。
もうシーズ累計1200万部突破のジュニア小説?ライトノベル?(NHKアニメにもなっているが、それはそれで、いつかまた)今まで新潮社で刊行されているのは、合計で15冊。
「魔性の子」プロローグ番外編的?1991年9月
「月の影 影の海(上・下)」1992年6月〜7月
「風の海 迷宮の岸」1993年3月〜4月
「東の海神(わだつみ)西の蒼海」1994年6月
「風の万里 黎明の空上・下」1994年8〜9月
「丕緒(ひしょ)の鳥」2008年3月、2009年10月他
「図南の翼」1996年2月
「華胥(かしょ)の幽夢(ゆめ)」2001年7月
「黄昏(たそがれ)の岸 暁の天」2001年4月
そして一昨年末(2019年末)、6年ぶりの刊行、18年ぶりの新作長編2ヶ月で4冊!
「白銀の墟(おか)玄(くろ)の月(1)(2)(3)(4)」
で、私は、こんなことを長々書くつもりは毛頭なっかた。早く読後感想を書きたいのに。全く、何をやってんだか。私は、本最終ページにある「解説者」ではないのだ。
で、シリーズの初めから、すでに30年近く経過してもなお、絶大な人気を誇っているこの小説を、私は、一昨年の9月頃まで知らなかった。いや、「十二国記」という名前は、知ってはいたのだが、単に読んでいなかっただけである。ある先輩から勧められての読書であった。なんとも読みにくい本。最初は、そう思った。女性の書く独特の細かい情景描写。こういうのは苦手である。それに、漢字の読みの難しさ。それに加え、漢字の字面とルビの意味の相違。なんとも面倒くさい。その他にも不満と不自由さが一杯ある。しかし、である。コーヒーの苦味?くさやの干物?と言おうかなんと言おうか。ハマったのである。一種の中毒現象。そして最後に「男のくせに」泣かせられたのである。
まぁ、私は、アニメ「アルプスの少女 ハイジ」でクララが立って簡単に泣くし、涙もろいのではあるが。だが、本当に心に響かないと、そうはならない。いやいや、そんな事を言いたい訳ではない。だが、言うことは言っておきたい。一番好きなのは、新潮文庫シリーズ7冊目「風の万里 黎明の空」の少女3人(一人は、若き女王、一人は、元王女、一人は、異国世界から紛れてきた小さき娘)が、それぞれの背景と自分ではどうにも出来なかった事情を越えて、不思議な縁で交わり、絶体絶命の中、「分かりあい」、希望をつかむ場面である。もっとも、それ以前の話もあり、それ以後の話もあって、さらに面白いのだが。
とにかく、状況設定が巧みである。が、それを土台にした物語は、もっと秀逸である。もう読後感想は、さっさとやめて読み出したのだが。異世界?の不思議な12国家と逢山(ほうざん)、そして蓬莱(ほうらい=日本)と「蝕(しょく)」によって流される現象。12王国に12人の王または女王、それぞれに12の麒麟(神獣)が王を決め従う。王たち政治中枢関係者は、不老不死。また、国民たちにも、肉体的繁殖はない。え?すなわち性的な行動はない不思議な世界。全ての生命は、木から生まれる。半獣や妖魔など現実界にはない生物たち。この小説は、日本の異世界ファンタジーの先駆けである。私の知る限りでは。漫画では、「火の鳥(手塚治虫)」のような感じ。私の感覚では。
読みどころ満載です。
ではまた。
本体ブログは、
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